Commercial Agent(CAG) ―ストレスのない工場経営のために

特徴

 工場の専属船をバニラよりも能率的に動かし、工場経営に伴う煩わしい手間からプレイヤーを解放してくれます。

 バニラの場合、工場の資源や商品の取り扱いには1品目ごとに最低1隻の船を必要とします。Aの商品を生産する上で必要な資源の種類だけ船を用意し、更に出荷にも別の船を充てなければならず、非効率なのが難点でした。
 更に困ったことに、工場用の輸送船はJump Driveを使用してくれないため商品の出荷が滞りがちになったり、出先で海賊等に襲われると逃げることもかないません。

 ですがCAGを導入すると、入出荷ともに1隻の船が担うようになります。資源や生産品ごとに船を用意する必要もありません。複数の船を用意すれば、彼らは工場の状況を観て資源を入荷すべきか生産品を出荷すべきか自律して判断します。
 また、Jump Driveもしっかり使用してくれるおかげで仕入れも出荷もスムーズに運びます。

 CAGは工場を経営する上で必須と言っても過言ではありません。


導入方法

 Lucike氏のMODを導入するのが初めての方は、まず「Lucike氏のMODを導入する際の下準備」をご覧下さい。

 今回使用するのは「Handelsvertretung_X3TC_V3402」です。
 ファイルを解凍し、 「scripts」と「t」フォルダをX3の「addon」フォルダ(x3 terran conflict/addon) に移せばインストール完了です。他のファイルはアンインストール時に使用するものなので、今回は説明を省きます。後はゲームを起動し、ゲーム内で設定を行います。 


船とソフトを用意する

 CAGを稼動するには以下の船とソフトが必要となります。

・M3, M4, M5, M6, M8, TM, TS or TP いずれかの機体や船を用意する。
・用意した船に、以下のソフトが搭載されていること
 Fight Command Software MK1&2(本来はオプションなのですが、入れておく方が良いです)
 Navigation Command Software MK1
 Trade Command Software MK1&2
 Jump Drive(稼動するだけなら必須ではありませんが、有ると無しでは生存率が大きく異なります)

 後は船のコマンドコンソール画面から、「Home Base」に工場を指定すれば完了です。
 CAG稼動後、船は必ず最初に所属している工場(Home Base) へ向かうため、できればCAGを稼動する前に工場へ向かうよう指示して泊めておくと手間が多少省けます。

CAGを稼動させる

 ステーションに停泊させた交易船のコマンドコンソールを開き、Tradeコマンドの末尾に追加されている「Start commercial representation」をクリックします。

  するとCAGの設定画面が開きました。

Start Commercial Agent
 CAGによる自動仕入れ/出荷を開始します。設定が完了したら最後に押す項目です。

Trader settings
 パイロットに関する設定を行います。
 パイロットの解雇やパイロットを別の船に移乗させたりできますが、動かすだけなら無視して下さってかまいません。

Ware lists
 その船が取り扱う商品を指定できます。
 指定が無ければその工場が取り扱っている生産品や資源を必要に応じて運ぶので、これも動かすだけなら特に弄る必要はないです。 

Exceptions(重要)
 指定したセクターやステーションへの立ち入りを禁止します。 海賊が出没しやすい危険宙域や、Xenon Sectorを横断させないためにも予めここで指示しておく必要があります。

 物騒な場所はどんどんブラックリストに登録しましょう。ESTの際と同様、工場の船がHQに取引に来られても困るので自前のHQも登録しておきました。登録を終えたら「Accept changes」を押せば反映されます。  

Trade duties
 動かすだけならデフォルトのままでもCAG船が適宜判断してくれるのですが、船や取り扱う商品などに合わせて細かく入出荷を調整したいときはこの項目を設定します。

   ・Trade Duty
     Trader:仕入れと出荷、両方を行います。デフォルトはこれ。
     Shopper:仕入れのみを行います。
     Salesman :出荷のみを行います。
   ・Purchase resources   
     生産に必要な資源が設定値に達するまで、資源を仕入れてきます。
   ・Purchase resources   
     商品の在庫が設定値を下回るまで、出荷します。
   ・Sell Products Freighter cargo bay   
     船のカーゴスペースの設定値を上回る在庫がある場合、出荷します。

   ・Purchasing Intermediates products   
     工場の中間資源(製品)の保有量が設定値を下回る場合、
     中間資源の買い付けに出かけます。
   ・Purchasing Intermediates products   
     工場の中間資源(製品)が設定値を超える場合は、
     中間資源を売りさばきに出かけます。

   ・Free Freighter cargo bay 
     カーゴスペースに設定値分のゆとりを確保しておきます。

   ・Purchase stations credit balance 
     工場の口座残高が設定値以下の場合、仕入れを控えます。

   ・Quit working in homebase
     これをONにすると、現在遂行している仕事が完了次第Home Baseで待機(停止)します。

 例によって、設定が終わったらAccept changesで保存するのをお忘れなく。 

Station setting
 周囲何セクターまで取引を許可するか、等の設定が行えます。
 デフォルトはステーションの設定がそのまま反映されていますが、船ごとに取引範囲を拡げたり縮めたりする際に利用します。

   ・Trade Range
     上で述べた通り、取引可能な範囲(セクター)を船ごとに変更できます。
   ・Home sector
     セクターを船のHome Baseに設定可能(?)とのこと。
     この項目は試したことがないので詳しく分からないです。

Jump Drive settings(重要)
 ジャンプドライブを搭載している場合、それを使うかどうか。
 海賊から攻撃を受けた際に緊急離脱の手段としてジャンプを許可するか否か。また、シールドの残量が何%でジャンプドライブを稼動するかの設定が行えます。
 

 私はシールド残量が95%を切ったら使うように設定しています。「99%」にして1発受けたら即離脱するぐらいでも良いかもしれませんね。設定後は、「Accept changes」を押して確定することをお忘れなく。

 ジャンプはパイロットのランクが「Trader」以上にならないと使用できません。
 使えるようになると生存率が飛躍的に向上しますが、それまでは無防備なので周辺セクターの治安には注意が必要です。

Special Equipments
 使用するDroneの種類や数を設定できます。重要なのは迅速にジャンプして逃げられるかどうかなので、デフォルトのままで良いと思います。

Automatic Naming(結構重要)
 CAG実行中の船の名前を、テンプレートから選ぶことができます。 「この船はESTで動いていて、パイロットは今どれぐらいのランクか」というのが一目で分かるようになるので、設定しておくことをお勧めします。
 
 「Configure automatic naming」をクリックするとテンプレートの一覧が出てくるので、そこから好みのものをお選び下さい。私は先達のお勧め通り、「Variant 1」にしています。
 この設定を行うことで、EST実行中はこのテンプレートに則った名前に変わり、ESTを中断すると元の船の名前に戻ります。「Variant 1」であれば「CAG 船の名前 パイロットのランク」という風になります。

Config Reports
 デフォルトでは、パイロットのランクが一定の水準に達してジャンプドライブが使用できるようになった際などにプレイヤーへ連絡をするようになっていま す。この項目ではそれをON/OFF切り替えたり、取引の履歴なども見れるようにできるみたいですが、そのままで良いと思います。

Data Storage(重要)
 今まで設定した内容を保存できます。
 2隻目以降は、ここからデータをロードすれば細かい設定をそのまま流用できます。
 セクターのブラックリスト登録など、面倒なものは2回目以降行わなくて良いのが助かりますね。

 設定を終えたら、最後に「Start Commercial Agent」を押せばCAG船による入出荷が開始されます。

まとめ: CAG開始の手順

初回
1. 船を用意し、必要なソフトをインストールする。
2.  船のコマンドコンソールから、工場をHome Baseとして登録する。
3. 準備ができた船を、工場に停める。
4. CAGの設定を行う。重要なのは以下の通り。
5. まずは「Exceptions」で危険宙域をブラックリストとして登録。
6. 「Jump Drive settings」でJump Driveの使用を許可し、緊急離脱の設定を必ず行う。
7. 「Automatic Naming」で船の名前を変えておくと、状況が確認し易い。
8. 一通りの設定が済んだら、「Data Storage」で設定を保存しておく。
9. 「Start Commercial Agent」をクリックしてCAGを開始させる。

2隻目以降
1. 船を用意し、必要なソフトをインストールする。
2.  船のコマンドコンソールから、工場をHome Baseとして登録する。
3. 準備ができた船を、ステーションに停める。
4. 「Data Storage」から初回で設定したデータをロードする。
5. 「Start Commercial Agent」をクリックしてCAGを開始させる。

パイロットのランクとお給料について

 CAGで雇ったパイロットは仕事の過程で経験を積み、徐々にランクが上がっていきます。
 ランクが上がるにつれてより能率よく仕事をこなすようになりますが、代わりにお給料(コスト)が発生します。ですがESTと同じでコストといっても大して高くないのと、そのコスト自体も彼ら自身が取引で生み出す利益から差し引いているようなものなので、実際のところは気にしなくて良いです。

 当のパイロットのランクは以下の通りです。

Apprentice
 開始直後。資源の購入のみ可能。
 試用期間中なのでコスト無し。

Courier
 資源の購入に加え、生産品の販売も可能。
 それから貿易港とEquipment Dockで取引できるように。
 取引完了後、取引を終えるまでに要した時間に応じてコストが発生。(1分当たり20Cr)

Supplier
 所属している工場と、同セクター内の同僚と連携が取れるように。
 船の速度を向上できる余地があれば港へ寄って船を改造し、
 護衛用のドローンも自分で補充するようになる。
 取引完了後、取引を終えるまでに要した時間に応じてコストが発生。(1分当たり25Cr)

Trader
 資源や生産品に加え、中間製品の取引も行えるように。
 また、Jump Driveもこのランクから使用できるようになる。
 取引完了後、取引を終えるまでに要した時間に応じてコストが発生。(1分当たり30Cr)

Dealer
 海賊などが出没しているセクターを避けるようになる(らしい)。
 取引完了後、取引を終えるまでに要した時間に応じてコストが発生。(1分当たり35Cr)

Major dealer
 より条件が良い取引先が見つかった場合、途中で取引を変更したり修正する。
 船が傷ついた際はシップヤードで自動で修理するように。
 取引完了後、取引を終えるまでに要した時間に応じてコストが発生。(1分当たり40Cr)


 ESTの記事でも述べたように、このランクはCAG等にもそのまま流用されます。
 CAGで経験を積んだパイロットがESTでUT船になることも可能、ということですね。


もし船が沈み、パイロットだけが生き残った時は

 残念ながら船は元に戻りませんが、パイロットを救助(回収)して新しい船を充てれば、彼らが積んだ経験は無駄にならなくなります。詳しくは「Personnel Transporter」をご覧下さい。


X3公式フォーラム―Commercial Agent(Author: Lucike) 
http://forum.egosoft.com/viewtopic.php?t=275924









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