X3:AP チュートリアルB05 ―ドローンを活用する

安価で優れた撹乱効果を発揮するデコイ

 ドローンは非常に安価な自律兵器です。M3やM4に比べると耐久力も火力も乏しく価格相応の兵器ですが、アイテム扱いなので戦闘機の小さなカーゴにも収容することができます。戦闘機でも運用できるのは大きなメリットですね。
 戦闘時は大量にばら撒くことによる撹乱が主な用途で、高価なMk2やKerisを何十機も用意できれば火力も多少は期待できます。ただし実質使い捨てなのと、かかるコストを考えると勿体無いため、資金が有り余っているような状況でも無い限り普段使うのは最も安価なMk1(Fighter Drone)です。
 
Terran製のドローン、Keris。
 ドローンは購入した時点で武装が施されており、これを変更することはできません。
 Mk2やKerisは主にM3・M4が用いるPACやEMPCを搭載しており、更に申し訳程度ですがシールドも付属しています。無人機ながら、上位モデルのドローンはM4に近い程度の火力を持っていますね。

 逆にMk1の武装はIREだけで、シールドもありません。そのため非常に貧弱ですが、代わりに機動性がMk2等よりも遥かに高く、撃墜されにくいため意外としぶとく生き残り続けます。
 上で述べた通り、ドローンに求めるのは敵の殲滅ではなく撹乱なので、この場合はMk1の方が使い勝手に優れます。何より安いのでお財布に優しいです。



ドローンを展開して相手のタレットを麻痺させる

 タレットは最初に射程範囲に入った相手を狙います。
 「Protect」の場合は最初に攻撃してきた相手を、「Missile Defense」の場合はミサイルが射程範囲に入った場合そちらを優先的に、という風にコマンド次第で微妙に優先順位が異なりますが、大体の戦闘艦のタレットは射程範囲に近づいてきた相手から狙ってきます。

Xenon艦に取り付いたドローンの群れ。
 敵の戦闘艦と交戦する前にドローンを先行させておき、ドローンがタレットの注意を引き付けてからプレイヤーも敵艦に接近すれば、プレイヤーがタレットから集中砲火を受けるリスクがかなり低くなります。

 ドローンを活用すればM3単独でM6を打ち破ることもできますし、艦船同士の戦闘においても相手の攻撃を散らすことで優位に立つことができます。
 NPCと違いプレイヤーはシールドを失うと装備が破損してしまうリスクがつきまとうので、性能が互角であってもこちらは出来る限りシールドを失う前に相手を沈めなければなりません。そのため、デコイを担ってくれるドローンは戦闘艦同士のぶつかり合いにおいても有用な戦術となります。
 
 それから、小規模な艦隊を単独で処理する時にもドローンは使えますね。
 航行中に見かける海賊やXenonの艦隊(編隊)はリーダー機とそれに随伴する護衛機で構成されているため、リーダー機にドローンを貼り付かせると護衛機はドローンを優先的に迎撃します。
 その間に取り巻きを逐次潰していけば、プレイヤーが集中砲火を浴びることはありません。


ドローンの入手と、射出の仕方

 ドローンは各地にある軍港や貿易港で販売されています。と言っても流通が生きていればの話で、ゲーム序盤の頃は各地で在庫を確認できるのですが、そのうち在庫切れが常態化します。
 ドローンを生産している工場を直接あたる手段もありますが、生産に必要なリソースが供給されなければ港と同様に慢性的な在庫切れが続くため、必要なとき確実に手に入る保証がありません。

 という訳でドローンに関しては自前で生産工場を建てて、そのついでに販売することを強くお勧めします。単にプレイヤーが消費するだけでなく、UT/ST船もパイロットのレベルが高くなると自動的に港で護身用のドローンを購入するようになるためです。余剰分は各セクターにほぼ必ず存在する貿易港に卸すことができるので、ドローン工場は建てておいて損は無いです。
 
 なお、ドローンの射出は積荷画面(F)を表示してからドローンをクリックし、射出する数を指定します。一度に全て射出することもできますが、再利用するのであれば戦闘後のドローン回収作業が大変になるので気をつけて下さい。


 射出しました。ドローンはセクターマップでも表示されます。
 射出後、デフォルトの状態は「Protect」になっています。親(今回の場合はプレイヤー)が攻撃された場合、ドローンは攻撃してきた相手に自動で反撃します。

 デコイとして動かすにはドローンに先行してもらう必要があるので、コマンドを「Attack」に変更します。この辺りはプレイヤー所有の味方機と挙動が同じですね。

 画面上のドローンか、セクターマップから適当にドローンを1機選択し、メニューを開きます。
 ドローンには専用のコマンドがあり、「All Drones:~」を使えばセクター内の全てのドローンにまとめて指示ができます。手っ取り早く済ませたい時は、「All Drones: Attack my target」で良いです。

 ただ面倒なことに、「Attack my target」はプレイヤーがターゲットしている敵機を狙います。例えばドローンにリーダー機を攻撃させ、その間に護衛機をプレイヤーが叩こうと動いた場合、途中でプレイヤーがターゲットを護衛機に変えてしまうとドローンも護衛機を攻撃してしまいます。

 常にリーダー機の周りで囮を続けてほしいときは、コマンドコンソールから指示を行う必要があります。


Broadcastを使ってドローンのターゲットを指定する

 Broadcastはセクター内、ステーション内、艦内の船や機体に一括でまとめて指示を出すことができます。例えばシップヤードでまとめ買いした数隻の交易船を目的地へ移動させる時など、これを使うと1回の指示で済むので何かと重宝します。
 
 まずは先ほどと同じく適当なドローンを1機選択し、今度はコマンドコンソールを開きます。コンソール画面が開いたら、「Broadcast to...」をクリックします。

 Broadcastはクラス単位で指示ができます。交易船と戦闘機が混在している状況でも、戦闘機だけに指示を出すことができるので便利ですね。
 今回はセクター内の全ドローンが対象なので、「Fighter Drones」を選択します。

 コマンドの一覧が表示されるので、「Attack...」を選択します。
 後は敵のリーダー機を指定すれば、射出したドローンが先行していきます。

 標的にしたリーダー機が消滅した場合は付近の敵を自動で攻撃してくれますが、遠方の敵までは積極的に攻撃しません。ドローンを回収するつもりが無い場合は、再度コマンドコンソールを開いて「Attack all enemies」に指示を変更すると良いです。


ドローンのエネルギーと回収方法

 射出したドローンは徐々にエネルギーを消耗します。他の機体や船のように半永久的な航行はできず、エネルギーがゼロになると消滅します。
 
 エネルギーの残量は、ドローンをクリックした際に出るメニューの末尾に表示されています。
 このエネルギーは、ドローンを回収すれば完全に回復します。(元のアイテムに戻るため)
 もし回収を考えているなら、エネルギーが切れる前に行う必要があります。

 肝心の回収方法ですが、バニラだとドローンが自律して帰還してくることがないため、自分で拾わなければなりません。まずはドローンの指示を「Protect」に戻してプレイヤーの周囲に集め、それから1機ずつ停止させていきます。Broadcastで停止コマンドがあればいいのですが、無いので手動で1機ずつ止めていくしかないようです。
 あとは、その場で動かなくなったドローンを拾っていくだけです。察しの通り、非常に面倒臭いですね。高価なMk2やKerisはともかく、Mk1はエネルギー切れで消滅するまで護衛機として飛ばしておいた方が良いと思います。


「MARS」のすすめ

 状況に応じてタレットに武器を使い分けさせるようにできるMOD「MARS Fire Control」は、もう一つの特徴としてドローンにデコイ・ミサイル迎撃・アイテム回収の三役を与えてくれます。
 手動による射出と違い一度に出せる数には限界がありますが、キー1つで標的にドローンを射出でき、標的が消滅すれば自動で帰還・収容されます。ミサイルを感知すればその迎撃に飛び、落ちている残骸を指定すれば拾ってきてくれるなど、このMODを導入することでドローンが心強いサポート役となります。
 大型艦に乗る頃には是非使用したいMODでもありますし、この機に導入を検討されることをお勧めします。


「Fighter Drone」と「Freight Drone」

 余談ですが、ドローンには戦闘用の他に、運搬用の「Freight Drone」が存在します。

 マップ上のアイコンが同じな上に字面も似ていて紛らわしいのですが、こちらのドローンは大型艦が入港できない工場などから物資を搬入する際に用います。 
 Freight Droneについては、いずれ大型艦についてお話する際に改めて紹介しようと思います。

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